本の紹介 > リスト > 芥川 龍之介
羅生門に佇む一人の下人がいる。この下人は今にも餓死しそうな自分が、明日どう生きるかを考えているのだ。すると、下人はそこに気味の悪い老婆を見つける。そしてその老婆を見つけると同時に、下人は自分の中に強まってゆく感情をも見つける。下人の沸々と湧き出る微妙な感情の変化と彼を取り巻く情景を、時間を操るが如き描いた短編小説。