普段使っている間違った日本語
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普段使っている間違った日本語
導入
姑息という言葉の意味を知っているでしょうか? 勘違いしやすいのですが、この言葉の正しい意味は「卑怯な」ではありません。正しい意味は全く異なっています。このように、普段使っている間違った言葉は数多く存在しています。その一部を紹介していきます。
間違った日本語の紹介
意味の間違い
- 姑息な
- この言葉は、漢字から想像して卑怯だという意味にとらわれやすいのですが、間違っています。この言葉の正しい意味は、「一時しのぎの、その場のがれの」です。
- 確信犯
- この言葉は、わかっていながらやるというような意味で使われていますが、本来は全く違う意味を表しています。「道徳的、宗教的または政治的義務の確信を動機として行われる犯罪」などが正しい意味です。
- 情けは人の為ならず
- この言葉は、情けは人のためにならないという意味ではありません。「情けを人にかけておけば、めぐりめぐって自分によい報いが来る」というのが正しい意味です。
- 陳腐
- この言葉は、つまらないものという意味ではありません。「ありふれていて平凡なこと」というのが正しい意味です。
- おもむろに
- この言葉は、あせって、急いでなどという意味ではありません。「ゆっくり、落ち着いた」というのが正しい意味です。
- 節操がない
- この言葉は、落ち着きがないという意味ではありません。節操が「信念をかたく守ること」という意味なので、節操がないは「信念がない」という意味です。
使い方の間違い
- 汚名挽回・名誉返上
- どちらも間違いです。汚名は取り戻すものではなく、名誉も返すものではありません。正しい使い方は、「汚名返上」、「名誉挽回」となります。
- なので
- 文頭からいきなり、「なので〜」とするのは誤りです。正しくは、「〜なので」というように、文中で使われます。
- たり、とか
- これらの言葉は、文が並べられた時に使われるもので、単体には使いません。例えば、趣味を聞かれたときに、「読書とか」と1つしか述べずに用いるのは誤りだということです。
- 何気に
- このような表現は誤りです。日本語には何気にという言葉はないようです。「何気ない」というように使うのであれば問題ありません。同様に、「さり気に」も誤りです。
- 押しも押されぬ
- この使い方は間違っています。正しい使い方は、「押しも押されもせぬ」です。実力があり堂々としているさまを意味しています。
- レジでお金を受け取るときの表現
- 客からレジで1万円を受け取るときには次のようにします。両方ともお預かりしますと言うと、おつりがないときには妙な感覚を受ける人もいるそうです。
— おつりがある場合:「1万円お預かりします」
— おつりがない場合:「1万円ちょうどいただきます」 - 後で後悔する
- もともと後悔という言葉には、後でという意味が含まれています。そのため、このような言い方をすると意味が重複しているので、誤りです。同様に、「頭が頭痛だ」というのも変な表現です。
その他の間違い
- 茨城
- 「いばらき」と読むのが正しいです。「いばらぎ」では間違い。
- アボガド
- 正しくは、「アボカド」です。濁音にならないことに注意。ちなみに、アボカドは野菜ではトップクラスの高カロリー (約300Kcal) な食べ物です。
- うる覚え
- 混同しやすいですが、「うろ覚え」が正しいです。
- すいません
- 「すみません」が正しい言葉。砕けた表現でわざと使っている場合が多いと思いますが。
- はきだまり、ふきだめ
- 両方とも誤りです。正しくは、「はきだめ」「ふきだまり」です。「はきだめ」はちりやごみの捨て場所のことで、「ふきだまり」は行くあてのない人が自然と集まる場所のことです。
- 嘘!?
- 自分が意外に思ったことについて「嘘!?」と聞き返すと、相手を疑っているように聞こえてしまう場合があります。「本当!?」と聞いた方がいいかもしれません。
- ピンからキリまで
- もしかしたら逆に考えている人もいるかもしれませんが、「ピン」は最も優れたものという意味を表し、「キリ」は最も劣ったものという意味を表しています。