きのう、火星に行った。
きのう、火星に行った。
笹生 陽子
主人公の拓馬は、ひねくれ者、へそ曲がり、澄まし屋、そんな形容が似合う6年生(やる気なし)。特技はサボる事というだけあって、面倒なことや、くたびれることが大嫌いだ。そんな拓馬はいつも上手く手抜きをしながら楽に過ごしてきたが、九月最後の水曜日、拓馬にとって最悪な面倒くさいことがたくさん起きる。連合体育大会の選手に推薦され、断る暇もなく決められてしまう。しかしその大会の参加をきっかけに、拓馬は少しずつ本気になることの愉快な感覚を思い出し始める。