秘密。私と私のあいだの十二話

秘密。私と私のあいだの十二話
吉田 修一
秘密。私と私のあいだの十二話

総勢12人の作家による短編集です。短編集には違いないのですが、特徴としてこの小説にはA面、B面と同じ話の中で主人公が変わります。主人公の見た場面(A面)を別の人から覗く(B面)とどうなっていたのかが描かれているのです。つまり主人公の話し相手や電話の向こうの相手などに視点が移り、見えないはずの物語が語られます。また、短い文章の中、人物像がしっかりとし、二つの物語がよく組まれているので、毎度新鮮な感覚で読み進められます。ちょっとした空き時間にどうぞ。

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