銀木犀

銀木犀
長野 まゆみ
銀木犀

銀木犀を知っているだろうか。銀木犀は金木犀の原種で、白い花をひっそりと咲かせる大きな木だ。見た目も金木犀より目立たず、香りも金木犀に比べるとおとなしく、近くにあってもなかなか気付かない存在だ。このお話では、男の子が人目につかない銀木犀の木を隠れ家にしている。そして毎晩家を抜け出し、銀木犀に登ってそこで寝るのだ。すると心地良さと気だるさから、夢と現実の間をゆらゆらとさ迷って行く。会話が少なく、想像力を掻き立てられる楽しい小説です。

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