三日月少年漂流記
三日月少年漂流記
長野 まゆみ
主人公は同じ学校のクラスメートである二人、水蓮と、銅貨。この小説では紙芝居のように場面が切り替っていき、この二人の男の子が丁寧に言葉を交わしていきます。そんな二人の興味の的は、謎の存在——三日月少年。二人はこの三日月少年の謎を追跡するため家出を決行するのです。先の先まで考えてきた計画を指揮する水蓮と、それに感心しながら付いていく銅貨の様子は、とても可愛く、楽しそうです。最初から最後まで魅力的な謎に満ちた、三日月少年を巡る不思議な冒険が始まります。